銀座メゾンエルメス フォーラムでは、パリとチュニスを拠点に活動するイズマイル・バリーによる個展「みえないかかわり」を開催します。ブリュッセルにあるエルメス財団のギャラリー、ラ・ヴェリエールのキュレーターであるギヨーム・デサンジュをゲストキュレーターに迎え、同ギャラリーで開催されたバリーの展覧会 「Des gestes àpeine déposés dans un paysage agité (ゆらぎの風景、微かな仕草 )」(2018)で試みた知覚への実験的なアプローチを継続する形で展開します。本展において、銀座メゾンエルメス フォーラムは、出現しては消滅する外の世界をとらえる一種の光学装置へと変貌を遂げるでしょう。インスタレーションは新作の映像を中心に、オブジェ、ドローイング等、様々な形式の作品で構成されます。精緻な論理に基づく実験と観察によって生じた偶発的な光と陰の戯れは、可視と不可視の間で揺れ動く不安定な関わりを露わにします。バリーの知覚実験は、事物の表層に隠された言語に絶する不安と、不明瞭な世界と適切な距離を保ちながらどう関わっていくかを問いかけます。
独創的なクリエイションで道行く人々にエルメスの世界を語りかける銀座メゾンエルメスのウインドウディスプレイも10月18日に新たな物語をスタートさせます。ベネチアビエンナーレのルクセンブルクパビリオン(2011)での石膏を使ったインスタレーションで知られるアーティストデュオ、フェイペル&ベシャメイルのウィンドウもぜひご覧ください。