静謐なショールームで「自分だけの宝物」に出会える１０日間

悠久の時を感じさせるジュエリーブランド「ARTIDA OUD（アルティーダ ウード）」の「THE ANOTHER MUSEUM」は、渋谷・松濤にある月に10日間だけ開く予約制の店舗兼ショールーム。異空間へ誘うようにカーブを描く壁のスリットの中へ踏み入ると、砂漠を思わせるアースカラーの空間が広がり、アーチやアルコーブで柔らかく区切られたコーナーにはその時々の装飾に合わせた、季節の花々が置かれ、自分だけのジュエリーとの出会いを静かに演出してくれます。オンライン販売を主とすることで製作者への最大の還元と手頃な価格を実現している同ブランドのジュエリー実物をお試しいただける場所でもあります。お買い物が教育現場への寄付や女性の職業自立の支援になる同ブランドの取り組みは、海の向こうに思いを馳せるきっかけにもなるでしょう。

ウェディングの各種サービスも行うARTIDA OUD。写真映えの為にコスチュームジュエリーを用いることが実は多いウェディング業界ですが、特別なときにこそ「本物の美しさ」を纏えるよう、宝石やパールを用いたボリューム感のあるジュエリーの貸し出しを行っています。シルエットの美しいシンプルなドレスを選んで店内で撮影までお願いできるプランも。高揚感のある特別な空間で、自然が作り出した貴石と職人の手仕事が作り出すジュエリーを纏うことで、自分も知らなかった内なる美しさに出会えるような、そんな予感がしませんか？

漂流物のように作品も「たどり着いてきた」もの

こちらで展示を行うのは、沖縄を拠点に活動するアーティストユニット「O’Tru no Trus(オートゥルノトゥルス)」。世界の国々や日本各地の海岸で拾い集めた漂流物に着色や成形を施すことなく、寄り添うように真鍮を合わせて唯一無二のオブジェを製作されています。デザインを担当する尾崎さんは、「特に用途を決めたり強い意思を込めたりして制作するのではなく、割と漂流物を見ているだけで自然にデザインが湧いてくる。」のだとか。彼女のデザインを元に制作を担当するのは種村氏。デザインしたものと全く異なるものができあがってくることが時折あっても、手で考える過程で変化して出来上がってきた形が「『作品』として私たちのもとにたどり着いてきたような感覚があります。」と語ってくれました。

作品作りのインスピレーションの源となる漂流物は、「場所によって全然違うものと出会える」と嬉しそうに語る種村氏。東南アジアにつながっている沖縄の海は南国系のものが多く、以前暮らしていた淡路島の海は多方面の海に面していたので、都市のゴミのようなものが流れ着く大阪湾側や、流木がたくさん流れ着く太平洋側、ほとんど何もない瀬戸内海側など、地域によって異なるものが流れ着いてきたそう。日本海側は中国や韓国につながっているので黒い海と対照的にカラフルなプラスチック製のものが多く「面白い」のだとか。流木や動物の骨など図鑑で調べることでほとんどのものが特定できる自然物、それに対して波に洗われ岩のように変化した樹脂などの人工物、それらに優劣や善悪の判断をつけるのではなく、その漂流物が内包する美しさを見出し作品に仕立てた「O’Tru no Trus」のオブジェ。

「何に美しさを見いだすのか」を楽しめる特別な場所

天然石の色や形、内包した混入物も含めて「ありのままの美しさ」と捉え、同じものは1つとしてない石に合わせてインドの職人が手仕事で金を取り巻いて仕上げるARTIDA OUDの新作ジュエリーも期間中展示されます。自然が時間をかけて作り出した漂流物や鉱物の美しさを見出し作品に誂える手仕事は、風や波が時をかけて造形することと、もしかしたら同じ作用なのではないか、そんな風に人も自然の一部なのだという気持ちにさせてくれるオブジェとジュエリーがつくる期間限定の特別な空間。自分だけのお気に入りをみつける宝探しのような体験をしに是非足を運んでみてください。

ご来場者にはオリジナルステッカーをプレゼント。初日はアーティストのお二人も在廊予定です。