Photo credit: ©Nacása & Partners Inc

ジュリオ・ル・パルク at 銀座メゾンエルメス フォーラム

INFORMATION

  • 展示期間:8/13~11/30
  • 営業時間:11:00 – 19:00 (最終入場18:30)不定休
  • 所在地:中央区銀座5-4-1
  • 作品販売価格:~

「ル・パルクの色 遊びと企て」ジュリオ・ル・パルク展

 

エルメス財団は、ジュリオ・ル・パルクの日本での初個展となる「Les Couleurs en Jeu ル・パルクの色 遊びと企て」を開催します。

1928年、アルゼンチンに生まれたル・パルクは、1958年にフランスへの移住以降、同地を拠点に制作を続けるアーティストです。ピート・モンドリアンやロシア構成主義に大きな影響を受け、幾何学的な抽象画の制作を始めました。1960年代には、視覚芸術探求グループ(GRAV)をオラシオ・ガルシア = ロッシらとともに結成するなど、アーティスト同士の協働による活動も並行して推進します。GRAVは、キネティック・アートや公共の場における観客参加を促す作品を通じて、従来の美術作品の枠組みや鑑賞方法を覆すような体験を社会に提案しました。革命的な時代の熱気の中、ル・パルクも政治的な運動にも身を投じながら、芸術が限られた人々のみに享受されることや鑑賞者が受動的な立場にとどまることに疑問を投げかけ、視覚的遊びやゲームの要素を用いることで、誰もが平等に芸術に参加してほしいという願望を形にしてゆきました。
ル・パルクの日本での初個展となる本展は、70年を超える継続的な制作活動の中でも、常に鮮明な印象をもたらす「色」を主題としてとりあげます。アーティストは、黒と白、そのグラデーションを出発点に、1959年より自ら構想した14色のみを用いた作品を展開してゆきます。その作品群は、色を幾何学的なフォルム、あるいは可変性のメタファーとしてとらえるもので、シリーズごとに色の配列を設定し、回転や反復、分割などのヴァリエーションを探究することで生まれました。色の諧調や変容のメカニズムを見極めながらも自在に扱うことは、ル・パルクにとって色の可能性を要約する試みであり、光や動きをとりこむモビールなどと並行して継続する重要なシリーズとなりました。

本展では、初期のモノクロ絵画や色彩探求のドローイングから始まり、代表作である《ロング・ウォーク》や《反射ブレード》、またGRAVの時代から展開してきたモビールの新作までを紹介いたします。また、展示はファサードやウィンドウ・ディスプレイ、エレベーターにもおよび、メゾンエルメスのビル全体を使いながら、ル・パルクが目指す鑑賞者との開かれた出会いに挑みます。92歳となる現在も精力的に制作を続けるル・パルクとの出会いをお楽しみください。

Photo credit: ©Nacása & Partners Inc

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©Yamil Le Parc

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エルメス財団

アーティストと共に創造する空間「フォーラム」は、エルメス財団の運営するアート・ギャラリーです。 エルメス財団とは、2008年にパリで発足した非営利団体で、 エルメスを母体としながらも、独立した方針を掲げ、芸術や技術伝承、 環境問題、教育などに関わるプロジェクトの支援を行っております。