展示期間:10/27 – 11/3
営業時間:11:00 – 20:00(最終営業日は19:30まで)
住所:東京都渋谷区代官山町14-18
定休日:11/2
フィリップ・ボゥードロックの作品を旅すれば、彼が確固たる存在に新しい解釈を加え、我々の持つ宇宙や万物の概念を描き替えていることに気づくだろう。事物も想念も、身体も魂をも超越した生へのヴィジョンで、彼は宇宙を描いている。そこでは、生きるもの全てが同じチョークラインの中に包み込まれている。
ボゥードロックの宇宙の中では、人間はもはや全能な万物の長ではない。人間は、他の種(動物や野菜や鉱物といった)と同じく、天体という一枚のクロスから切り取られた、まさしく宇宙をつくるファブリックなのだ。そこでは、全ての細胞が同じ強さ、同じ響きで鼓動し、同じく調和された広がりと、同じく豊かな生命を持つのである。我々は今、自分たちを取り囲む存在たちとひとつになった。太陽は、星たちは、そして天国は、我々の周りに、そして内側に広がっている。
フィリップ・ボゥードロックが描く宇宙の生命体たちは、我々に語りかける。ナイーブさや感傷に訴えるのではなく、これまで持っていた宇宙的見解を変えてしまうように駆り立てることで、心を今再び宇宙へ惹きつける。ヴァイオレンスさや腕力はその存在が認められると同時に消し去られてしまう。この見解は我らが知る神話の中で暗示されているものであるが、彼の宇宙的動物寓話集には、その古代の叡智が響いているのである。
デンマーク首都であるコペンハーゲン発の雑誌・プレソラマガジンは、2013年に編集長であるピーター・ステフェンセンとアートディレクターである
ベンジャミン・ワーネリーがスタートさせたプロジェクトである。本誌はポスターサイズ(70×50㎝)という雑誌の概念を大きく覆し、芸術と学問の歴史的記録から慎重に吟味しながら、
現代芸術家を特集した異色の編集内容とヒンドゥー教寺院であるNarayana Press Yoga Ashramの伝統的な印刷技術に対する深い情熱から生まれた。
写真やアートワークのすばらしさを最大限に活かすため、内容に会わせて異なる紙と印刷手順を踏み、長い期間を経て製作されている。
(訳:東本明実)