青山通りから1本中に入ったところにある小さな通りに面したテナントビルです。青山通り沿いには背の高いビルが立ち並んでいますが、一歩入ると住宅街が続いています。そんな東京らしい街スケールのギャップに位置しています。そこで建築家が考えたのは、どちらのスケールにも属さない “曖昧” な立ち方をしたビルです。建物はお腹を突き出すように湾曲しています。通りから見上げたときにビルの頂上が見えないために、何階建てなのかわかりません。また、スリット状のパターンの窓を1層に対して2段の窓が開いているためにスケールがわかりにくくなっています。湾曲した壁面に日が当たるとグラデーション状に日の光が落ちていきます。そして室内に入るとスリット窓から光が差し込みます。全体を把握できない “曖昧さ” をコンセプトに、建物と人の新しい出合い方をデザインしています。
Exhibition
Exhibition
URBANPREM南青山
area: 表参道/OMOTESANDO
Architect
1975 年東京生まれ。1998 年昭和女子大学生活美学科卒業。1998~2002 年青木淳建築計画事務所勤務。2002 年永山祐子建築設計設立。主な仕事に、「LOUIS VUITTON 京都大丸店」、「丘のある家」、「ANTEPRIMA」、「カヤバ珈琲」、「SISII」、「木 屋旅館」、「豊島横尾館」、「渋谷西武 AB 館5 F」小淵沢のホール「女神の森セント ラルガーデン」など。2020年ドバイ万博日本館に係る建築家に採択。新宿歌舞伎町「東急ミラノ座」跡地に2022年完成予定の超高層ビルのファサードデザインを手がける。 主な受賞に、2005 年ロレアル賞奨励賞色と科学と芸術賞 奨励賞「Kaleidoscope Real」、 2005 年 JCD デザイン賞奨励賞「ルイ・ヴィトン京都大丸」、2006 年 AR Awards(UK)優秀賞「丘のあるいえ」、2007 年ベスト デビュタント賞(MFU)建築部門受賞、 2012 年 ARCHITECTURAL RECORD Award, Design Vanguard2012、2014 年 JIA 新人賞「豊島横尾館」、2017 年山梨県建築文化賞「女神の森セントラルガー デン」など。
※ショップや美術館など屋内に入ることができる建築の場合、内観を撮影する場合は施設スタッフの許可を得てからお願いします。決して無断で撮影することのないようお願いします。