Neba Chair
日本の文化の象徴としての木。その木をさらに身近なものとして捉えてもらい、さらには地域の独自性や多様性を感じてもらいつつ、森林が抱える問題、環境の問題、経済格差の問題など幅広いテーマをレイヤーに含ませられる展示として、「Neba Chair」 を企画しました。日本には秋田杉、屋久杉、吉野杉、北山杉、木曽檜などの銘木がありながら、適切な管理が継続されている森林は著しく減少しています。また、世界を見渡せば森林消失面積が大きいブラジル、インドネシア、オーストラリア、さらには違法伐採の割合が高いアフリカなどで、森林や木材を巡る問題が散見されます。それら問題を抱えた複数の国と地域を選定し、その地域の木を使用し、人に最も近い家具である椅子を製作し、各地の木を見て、触れて、知ることを愉しむ展示を行います。難しい作業や特殊な工具を必要とせず、最低限の材料で成立する椅子のデザインを、今回の企画のために考案しました。このデザインを各地域の方々と共有し、製作します。木の種類や加工方法、色付けに独自性を持たせることで表現される個性から、鑑賞者に多くのメッセージが届けられると考えています。
価格: ask