Architecture

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根津美術館

area: 表参道/OMOTESANDO

information

2009年に新創された根津美術館は、都市の商業空間と庭園の間に、ゆるやかな勾配の屋根が生み出す影によって、周囲の環境となだらかにつながっています。軒を低く抑えた織り重なる瓦屋根が既存のイメージを継承し、新旧の建物と庭園を調和。屋根の軒先は、リン酸処理鉄板による薄さを与えることで、瓦によるテーマパーク的非現実感を打ち消し、研ぎ澄まされた美術品にふさわしい表情になっています。また都市に対して閉鎖的な塀で閉じるのではなく、竹林によってゆるやかに開いているのも特徴です。人々は竹と深い庇の影の中をくぐりながら、都市の賑わいから美の森の中へと入っていきます。このミュージアムは都市と森とを、再び接続するための装置なのです。

Architect

  • 隈 研吾
    建築家

    建築家・東京大学教授。近作に「根津美術館」「浅草文化観光センター」「長岡市役所アオーレ」「歌舞伎座」「ブザンソン芸術文化センター」「FRACマルセイユ」などがあり、国内外で多数のプロジェクトが進行中。「新国立競技場」の設計にも携わる。著書は『小さな建築』(岩波新書)、『建築家、走る』(新潮社)、『僕の場所』(大和書房)ほか多数。

FACILITY

  • 根津美術館
    施設

    根津美術館は、実業家の初代根津嘉一郎(1860〜1940)の遺志により、1941年南青山に開館。国宝7件、重要文化財84件を擁する約7,400件の日本・東洋の古美術品を毎回テーマの異なる年7回の展覧会で紹介しています。根津家私邸時代の面影を残す17,000㎡の日本庭園の散策もお楽しみください。
    *建物内部の見学、庭園への入場にも、美術館入館料が必要です。
    *展覧会と展覧会の間は、展示替えのため休館します。開館日はウェブサイトで確認してください。

    address: 東京都港区南青山6-5-1 tel: 03-3400-2536 open: 10:00 - 17:00(最終入館16:30) close: 展示替え期間、展示会期間中の月曜(祝日の場合は開館し、翌火曜休館)、年末年始

※ショップや美術館など屋内に入ることができる建築の場合、内観を撮影する場合は施設スタッフの許可を得てからお願いします。決して無断で撮影することのないようお願いします。

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